売上高9,485億円を誇る名古屋の老舗企業「岡谷鋼機株式会社」の情報をまとめましたので、ご覧ください。
岡谷鋼機株式会社の情報まとめ【年商1兆円の名古屋が誇る老舗企業】
名古屋市中区栄に本社を構える「岡谷鋼機株式会社」は、単体の売上高6,448億円(2019年2月期)を誇り、創業1669年から350年以上も続く名古屋の老舗企業です。
岡谷鋼機は、自動車メーカーなどに鉄鋼品・機械設備・電子部品などを収める専門商社です。
現在の取締役社長である岡谷篤一は「新事業の風土づくりが社長の一番の仕事。10のうち1つか2つ成功すればいい」という経営思想を持っています。
岡谷鋼機は創業350年以上の老舗企業
岡谷鋼機は、1669年に名古屋の城下町で、農耕具や刀剣を扱う金物商として創業し、そこから350年近く経った現在の社長は13代目になります。
岡谷鋼機は、伊勢神宮の20年に1度の式年遷宮で屋根の飾金物などを今も納めています。
岡谷鋼機は年商1兆円近いが名証一部にしか上場していない
岡谷鋼機の規模は、連結で従業員数5,079名、売上高9,485億円になりますが、名古屋証券取引所の市場第1部にしか上場していないので、全国的な知名度はそれほどありません。
しかし、名古屋の経済界では圧倒的な存在感があり、社長の岡谷篤一は、2013年11月~2016年10月まで、名古屋商工会議所の会頭を務めました。
岡谷鋼機の日誦五則に基づく経営思想
岡谷鋼機には、江戸時代から受け継がれている社訓「日誦五則」があり、内容は以下のとおりです。
- 外を飾らず心を磨くべし
- 分限を知り贅(勢)を慎むべし
- 虚を憎しみ誠を重んずべし
- 働くを楽しみ懶(らん)を羞(しゅう)とすべし
- 責任を知り力を協すべし
この社訓からもわかるように、社長の岡谷篤一には「自分だけが全部を稼ぐのではなく、腹7~8分目がちょうどいい」という思想があり、地域や取引先のみんなが満たされてこそ、自分たちも永続できるという考えを持っている素晴らしい経営者です。
江戸時代に名古屋で大火事があったときには在庫商品を供給し、トヨタ自動車が経営危機に陥ったときにも部品や設備の納入を継続し続けるなど、岡谷鋼機は常に自社のことだけではなく、地域やまわりの会社のことを考えて経営し続けている企業です。
岡谷鋼機は堅実さと挑戦心を兼ね備えている
岡谷鋼機はまわりから「財務状況がよく、借入金も少ない。非常に手堅い経営を行っている」と言われている一方で、常に時代の最先端にアンテナを張り、新しいことに挑戦し続けるチャレンジ精神も持っています。
健全な経営に加え、こうした挑戦心も、岡谷鋼機を300年以上支えてきた要因なのです。
岡谷鋼機は現在も、農魚への取り組み、大学発ベンチャーとの連携、Iotやロボット分野への参入、海外展開などの様々な挑戦をし続けています。
さらに、岡谷鋼機は、エノキアン協会という「200年以上の歴史があり、創業家が経営に関わり続け、経営が健全であること」が入会条件の国際団体にも入会しています。
ちなみに、エノキアン協会に入会している日本の会員企業はわずか8社しかなく、「虎屋」「赤福」「月桂冠」などの超有名企業と並んで、岡谷鋼機が名を連ねています。
岡谷鋼機のまとめ
岡谷鋼機株式会社の調査結果のまとめです。
- 創業1669年で、350年以上も続く名古屋の老舗企業である
- 単体では売上高6,448億円(2019年2月期)
- 連結では売上高9,485億円(2019年2月期)
- 名古屋証券取引所の市場第1部にしか上場していない
- 「自分だけが全部を稼ぐのではなく、腹7~8分目がちょうどいい」という思想がある
- 常に時代の最先端にアンテナを張り、新しいことに挑戦し続けるチャレンジ精神を持っている
- 入会条件が非常に厳しい「エノキアン協会」に入会している
岡谷鋼機の基本情報
会社名:岡谷鋼機株式会社
本社所在地:愛知県名古屋市中区栄二丁目4番18号
創業:1669年
代表者:取締役社長 岡谷 篤一(2019年9月時点)
事業内容:鉄鋼、特殊鋼、非鉄金属、電機・電子部品、化成品、機械・工具、配管住設機器、建設関連、食品などの国内販売・輸出入(三国間取引含む)を、岡谷鋼機グループのグローバルネットワークを通じて多面的に展開。
売上高(連結):9,485億円(2019年2月期)
売上高(単体):6,448億円(2019年2月期)
従業員数(連結):5,079名(2019年2月期)
従業員数(単体):684名(2019年2月期)
上場取引所:名古屋証券取引所 市場第1部(2019年9月時点)